『狂行、7日間日本一周船の旅、その2』(写真旅行記 2003年、日本一周長崎参照

“九州縦断23.5時間、疾風怒涛、九州港巡り旅情編。”って、長い!

『長崎港巡り』
5月26日、04:30起床。
折角の中州ではあったが、今日の為に、中州のネオンをスッパリとあきらめた私。
後ろ髪が引かれる思いを残しつつ、長崎に向かうのであった。(w
05:20
しのつく雨の中、長崎に向けて出発。

07:30
渋滞が始まる直前に、長崎フェリーターミナルに滑りこむ。
くすんだようなライトグリーンの九州商船「フェリー福江」が既に乗船を開始していた。
如何にも生活航路の船・・・という匂いがする。(旅行記長崎写真7枚目)
港を眺めてみれば、今回の目的のひとつ、「れいんぼう らぶ」が対岸に係留中。(旅行記長崎写真1枚目)
高速連絡船が慌ただしく出港していく横で「れいんぼう らぶ」を撮影する。(旅行記長崎写真2枚目)
天気も急速に回復し、白い船体を浮かび上がせるように朝日が差し込んでいる。
ウ〜ン、何て悪運が強いんでしょ!
その後ろには「ダイヤモンド・プリンセス」だろうか、遠近感が狂うような巨体が鎮座召している。
*後日、火災騒ぎを起こし、「サファイア・プリンセス」に改名したのは有名なお話である。(旅行記長崎写真3枚目)

その奥にも、インド洋遠征帰りで整備中のイージスこんごう級2番艦「きりしま」の姿が。
そして湾内中央には旧「さんふらわあ えりも」(おおあらい?)のさびしい姿も。(旅行記長崎写真6枚目)
*2本ファンネルで「さんふらわあ えりも」でした。⇒後日、「しゃとる よこすか」として乗船。

意外と小さな長崎港ではあったが、良く見れば多数の船がドックやら岸壁に繋がれているのに気付く。
次回は時間をかけて、ゆっくりと歩き回ってみたいものだ。
ただ今回、唯一残念だったのは、J-オーシャンの「マダムバタフライ」に乗れなかった事だ。
*こちらも、ウェーブピアサーの高速船で、長崎⇔鹿児島を結んでいました。
いつもの事だけど、乗りたいと思うと潰れるんだもんなー!皆さん、乗れるうちに乗っておきましょうネ。
結局、30分足らずの短い滞在時間で長崎港を離れる。
何故ならば・・・。

『急げや、急げ、出港時間まであと2時間!』
08:10
市内に流れ込む渋滞を横目に長崎市を脱出。
次に目指すは、島原港。
10:15発の熊本フェリー「オーシャンアロー」に乗船だ。
30ktと、速度自体はちょいと物足りないが、唯一定時運行されている貴重な高速フェリーである。
間に合うか?待ってろよ、「オーシャンアロー」。

09:30
田舎の国道をのんびりと走る地元の車、その後ろで時計を気にしつつ、車を転がす私。
「たのむ〜。そこどいてくれ〜!」と思わず叫びたくなるが、まずは安全運転・・・
と、判っちゃいるが、残り時間とナビの残距離表示が・・・・気になる、気になる。
そこにとどめの道路工事の対面交互通行区間が・・・!!
「アウゥ〜、道路行政のアフォ!」 ←見事なまでの責任転換こんなんで間に合うのか〜!?

『オーシャンアロー』
09:50
島原フェリーターミナル到着。
やっとの思いで乗船手続きを済ませる。
その直後「オーシャンアロー」が入港。(旅行記熊本写真1・2枚目)
大慌てで岸壁に走り寄り、撮影開始。
呆れ果てた係員さんに乗船準備を促され、慌てて車に駆け戻る。(w
車を船内に乗り入れて、船室で居場所を探し廻るうちに出港。
着岸から離岸までわずか15分間。
まともに写真を取れなかった〜。
湾内航路は景色が近いため、体感速度はかなりなものがある。
あれほど大きく見えた普賢岳がみるみる小さくなっていく。(旅行記熊本写真5枚目)
それこそあっという間の30分。 で、対岸の熊本港に到着する。
港内の片隅に、えらくクラッシクなフェリーが係留されている。
九州商船の「フェリーあそ」か?(旅行記熊本写真6枚目)
次はアレにでも乗ろうかな・・・。
下船後、このまま出発するのも勿体ない。
港に残り、修学旅行生の団体が乗り込んだ「オーシャンアロー」の出港を見送る事にする。
ここで面白いものを目撃。
ホ−サーを外した地上要員が整列し、掛け声一斉で船にお辞儀する。
その後、「帽フレ〜」でお見送り。
ウ〜ム、さすが、「肥後もっこす」と感心する。 ←な〜んのこっちゃ!

ふと、時計を見る。
ゲゲッ、時間は既に11:00オーバー。
次の目的地、鹿児島の鴨池港の乗船時間は14:25。
低気圧に伴う不安定な天気が続き、あげくにお昼の熊本市内で渋滞にはまる。
今度こそ、「間に合うのか?俺。」状態である。
垂水航路に乗るべきか、あきらめて、陸路で志布志FTに直行すべきか?
時計と残距離を思案しつつ、ひたすら鹿児島目指して飛ばす。
結局、乗り遅れても30分後の次便に乗れば良いと覚悟を決める。

インターを降りると、いきなりトンネル。 ←ヤナ予感
案の定、ナビ君、GPSをロ〜スト!!
トンネルを出たとたん、いきなり右折指示をかましてくれる。
因みに、このナビ君はジャイロのない廉価版。
気が付いたら、ナビの現在位置は妙な位置を示している。
どうやら道を間違えたらしい。
ここへきて、大ピ〜ンチ!
ヤマカンで港のある方角を目指し、ヤットの思いで鴨池フェリーターミナルに到着。

『桜島と、タイムリミットと、かけウドン』

14:24、フェリーターミナル駐車場到着。
「ウ〜ン、やっぱり間に合わなかったか」とあきらめの境地で車を駐車場に入れる。
ところが、向こうの方で係員さんがしきりに手招きしている。
係員さんの所まで移動し、乗船切符売り場を尋ねる。
「料金は垂水港下船後にお支払い下さい。さあ船に乗って。」と促される。
「???」状況が判らぬまま、係員さんの誘導に従いつつ、車をフェリーに。
私の後からも、大慌てで数台の車がかけ込んでくる。
どうやら、このような事は日常茶飯事のようだ。
何はともあれ、予定通りに無事乗船出来、ホッと一安心。
ここまでくると、悪運に恵まれすぎる自分が怖い!きっと後から必ずお釣りが・・・・きっと来る♪やって来る♪
と、不吉な言葉がオツムの中でリフレイン・・・

車両デッキから乗客デッキへ移動。
目の前の引戸をガラリと開ける。 
何とそこは、かの有名な船内ウドンコーナーではないですか!
ともかく無事乗船できた安堵感からか、まともに昼食を摂ってこなかった事にやっと気付く。
これは食せねばならんでしょう。(旅行記鹿児島写真1枚目)
「おばちゃん、かけウドン1杯ね。」 ¥380也。
どんぶりの上には、一つまみのおネギさん、そして親指ほどの小さな薩摩揚げが1ヶ。
鹿児島って感じで、とってもキュート。
思わず写真に撮ってしまう。
それを見ていた隣のカップルがチョット引いているのが判る。
すみませんね〜、こちとら、田舎の旅行者なもんですから。
それにしても小さな食堂の中はお客さんでいっぱい。
若い女性からお年寄りまで、ウドンやらソバを食されている。
なるほどね、それでは私も・・・いただきま〜す!
プハ〜ッ、大変美味しゅうございました。 (^o^;)
皆さんも、鹿児島にお寄りのせつは、是非とも食されます事を。

船内を散策してみるが、短距離航路故の大きくはない船である。
すぐに見終わってしまい、結局船室へ戻る事に。
思い思いの椅子に腰掛ける人達を見るにつけ、生活フェリーの面白さを感じ始める。
その中で、旅行者然とした自分が何となく浮いているように思える。
まさか、隣のオッサンが日本1周旅行中だなんて想像も出来ないだろうな。それも船で!
などと、お馬鹿な妄想にふけってたりする。

時折、水面を叩くような雨が降ったり、ガスの中から日差しが覗いたりと妙な天気が続いている。
かの桜島はというと・・・、残念、頂きは雲にお隠れなさっている。
その下を僚船「第10 おおすみ」が反航していく。(旅行記鹿児島写真3〜5枚目)
晴れていたならば、山並みを背景にしたバッチリの画が撮れたのに。
ヒマにまかせて、船室のソファで本日の行動日記をPCに叩きこむ。
ふと気がつくと、周囲にいた乗船客が席を立ち始める。
いつのまにか垂水港に到着していたようだ。
ここで、本航路のユニークな料金支払方法をご紹介。
下船すると、車は大きな駐車場に移動します。
そこには、高速道路に有るような料金徴収ボックスがあり、ドライブスルーの感覚で運賃を支払います。
さすがは生活航路。今回はこの簡単な徴収システムに救われたようなものです。

15:20
さて、残りは志布志FTを残すばかりである。
安全運転でゆるり参るといたしましょう。

本日の収穫
長崎港
九州商船 「フェリー福江」
旧九越フェリー 「れいんぼう らぶ」
「ダイヤモンド・プリンセス」
自衛艦 DDG-174「きりしま」
旧「さんふらわあ えりも」
五島産業汽船 「えれがんと」
島原港
熊本フェリー 「オーシャンアロー」
熊本港
九州商船 「フェリーあそ」
鴨池港
南海郵船 「第6 おおすみ」と「第10 おおすみ」

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