境港・金沢試験寄港モニタークルーズ (2日目)
本文へジャンプ 平成18年9月3日 

 

翌日、目覚めたのは0530
 ぐっすりと睡眠を取ったので頗る快調である。
 
 洗面を済ませデッキに出ると、「Nべる」は石川県金沢港に向け針路を取り陸地が見える。
 0553外防波堤を通過し金沢港入港態勢に入る、本日は穏やかな日和で淡々と進むが、ここは港内でほぼ直角にポートを取らなければならないので荒天時の操船は厳しそうだ。
 
 0614戸水岸壁が近づいて来た、スローアヘッドで船は進む(添付@)
 
 0625いよいよ着岸である、船橋ではTキャプテンのデッドスローアヘッド⇔ストップ ザ エンジン等(CPPだから実際は主機関の停止はなく、330rpmで回転しているがペラ翼角0°のこと)のオーダーが頻繁に飛び交う(添付A)
 
 0630サイドランプヒンジが岸壁マンホール部に被るとかでホーサーで微調整し定刻着岸した。
余裕時分があるとはいえトライアルなしでピッタリ定刻に船を着けるとはさすがプロだ。
添付Bキャプテン曰く、金沢港の操船はチャートのみで構想を描いていたが一部は予想より狭隘だったとの事。)
 
 ところで、添付Bで左の方は「誰でしょう?」、願わくば自分が操船したいのか?恨めしそうに見てた。
 (大型コンテナ船はスラスター無いからかな?・・・笑い!)。
 
 船橋の監視モニターで金沢港初着岸の様子を見る、「歓迎・リベラ鞄兼本フェリー、ようこそ金沢港へ」の看板が嬉しい(添付C)
 0645から行われた歓迎式典の様子を、ウィングからコーヒーを飲みながら鑑賞する(添付D)
 船はこのあと、0830より車両積み込みを始める(小松の重機、ショベルカーも11台)。(添付E)
さて、一連の歓迎式典も終ったので食事としよう。すでにレストランと船首サロンでは朝食の準備も整っていた(添付F)
 今日の朝食は和食で「イカの塩辛」や「海鼠の酢物」(大根おろしがベストマッチング)が食欲をそそる。
 
 この後、0800頃から下船開始となり、北陸鉄道のチャーターバスで金沢市内の観光に出掛ける(添付G)
 尚、これは今回のモニタークルーズの一環なので参加者の義務でもあるから船内に留まる事は出来ない。
 金沢新港に近い、大野金岩地区にある「からくり記念館」「もろみ蔵」「銭屋五兵衛記念館」などを巡り兼六園で解散のコースに参加した。
加賀百万石の城下町だけあって、上品な文化がこの地方には根付いていて現代にも十分参考になる考え方だと感心させられた。
 (このように、旅行は旅先での文化が勉強でるのも魅力の一つだ。)
 私は、兼六園も久々なので行きたかったが、金沢港までのアクセスや風景などを調査したかったので金沢駅西口で離脱した。
 この日の金沢は、9月上旬とあって少々汗ばむが、秋めいた風景は爽やかであった(添付H および添付I)
 
 金沢港・戸水岸壁までは一本道であるがJR金沢駅からは4`程度、2.5`地点にある途中の石川県庁までは路線バスが頻繁にあるが戸水までだと便数が僅かしかない。
 
 そうしてるうちに、早くもタイムリミットとなった出港一時間前の14時頃に船に戻る、部屋は綺麗にリメイクされ新しくアメニティーグッツ等も置かれていた。
 早速、展望風呂とサウナで汗を流しさっぱりし、出港15分前にデッキに出る、風呂上りなので心地よい!。
1500定刻に金沢港を出港!
 
 北側の埋立地には建設中のコマツ叶V工場が見える。
 竣工すればエンジン部門が移ってくるらしいから、JR−S次期特急用気動車3000系のコモンレールエンジンもここで製作されるかも?。
 
 金沢からは、新たに船ファンや石川県の関係者などが乗船して直江津を目指す、スタッフを除くと船客数は辛うじて2桁をキープするまでに減った(11名)。
 天候は益々良くなり、遂に快晴となった。
 陸では、突然現れた大型の綺麗な「白い船」に興味を持ったのか?見物の人々が手を振っている。船上の皆様もそれに答えていた(添付J)
 
 船は、内灘大橋(夜間照明は左の風車で電力を賄っているとか)や金沢医科大の近代的な施設を見ながら能登有料道路と平行に沖合いを進む(添付K)
 近くの海水浴場では浜辺まで車が乗り入れているのが判るから、千里浜の如く「この辺は砂が細かく車でも砂浜を走れるのですか?」と尋ねると、多分見えるのは4WD車で、普通の車では無理との事、この辺は砂丘らしい。
 右舷前方には平たくノッペリした能登半島が広がる。
 日本海で最も時化るのがこの海域であるが、そんなことは微塵も感じられない穏やかな日和だ。
 
 1600〜羽咋沖付近からブリッジ見学の案内が入る。
 今回は船客も僅かなので全員で船橋へ、ピカピカに磨き上げられた窓一面に紺碧の日本海が映える。
 早速、ジャイロコンパスを入れて撮影、北前舟の如くほぼ北に針路を取る(添付L)
 海上平穏な晴天日に船橋から見る水平線はことの他美しいと思う。(特に航海機器との組み合わせで見るこの光景が私のお気に入りである(添付M
 
 半数が船ファンなので早速沖合いを航くKYK「とかち」を発見!、続いて続航のSNF「すずらん」が見えた(添付N)
 しかし、何というタイミングの良さなのだろうか、ホント船ファン冥利に尽きる。
 このようなシーンが展開することも考慮して見学時間を設定していたなら関係者のエンターテイメント性も抜群で評価したい。
 
 私は、この時間に能登半島沖を航くのは向こうの船に乗って南下している場合が多い。
 つまり旅の復路で心もショボ〜ンなのだが、今回は往路だから心は益々「シャキーン!」である。
 しばらくスコープを見ていたが、レーダーで両船の船速サーチしようと行くと誰かがリクエストしてたらしく既にターゲットされていた(添付O13=とかち 18=すずらん
 皆さん、さすがだと感心しました!。
 
 半時間の船橋見学のあとは夕食まで小一時間あるが、ここで船ファンの集いが自然発生的にレインボーホールで開催され出し、何と iruka さんも乗船されていて参加者9名!。
 私は、皆さんとは初対面であるもののすっかり話しに溶け込んでしまった。(・・・・もうこれは「伝説の航海」の様相を呈しだした!)
 
 この日、1800〜の夕食はご覧の通りの( 添付P旅館の会席膳となんら遜色のない内容で今回の航海で最も良かった(私は、「牡丹えび」が大好きだから、ことさら最高だった!。船客が少なく最後の夕食とあってビールもサービスで付いた)。
 食後も当然の如く、ファンの集いは直江津の灯りが見える頃まで続いた。
 
 船ファン的に見ると金沢→直江津が最も充実した内容だった。
 
 2200直江津港定刻到着!
 何故か?博多行きが使用するK2岸壁に着岸(添付Q出船接岸なので出港がやり易いのかな?。
 因みに、バンカーする場合は博多行きのこの岸壁で行なうとの事、K1でも出来るが設備の油送量が小さいらしい。
 
 
 出港は零時を廻って、明日0100なので一旦下船して撮影する(添付R)
 岸壁では直江津で下船した船ファン方々もいたので暫し雑談するが、2330頃まで1時間半に及んだから、差し詰め2次オフ会と言った処か?。
 
 今回は運休扱いだから回送のシャーシ主体に積み込むが、シャーシーの段積み回送を初めて見た(添付S)
 
 しかし、どのようにして載せるのだろうと?と聞いてみると直江津港に専用スロープがあるとのこと。
 なるほど、輸送需要が方航の場合は効率的であると感心した。
 後日、友達に聞くと西日本地区でもやってるが、クレーンを使うか運送会社がセットして港まで搬入しているとの事。