大野文化財保護研究会(文保研) 活動の歩み

 三百年の歴史ある大野を町民によく知ってほしい。農具や生活用具を集め、子供たちに先人の苦労を伝えたい、そういう思いで大野 文化財保護研究会を昭和47年6月に設立。会の活動は先ず、箱館戦争の古戦場や北海道水田発祥の碑など、史跡の説明板や標柱の設置から始まった。また、バイクやリヤカーを使って家庭を訪ね、機械化で必要なくなった馬具や農具類、電化が進んで使用しない生 活用具などを収集、保護に努めた。その後これらは、町が設置した郷土資料室展示の充実 に貢献することになる。
 大野の子供たちのつづり方が載った「赤い鳥」(復刻版)の購入、指導者木村文助著書の収集など、木村文助の研究にも力を 入れている。

昭和47年(1972)〜平成10年(1998)

昭和47年(1972) 6月1日大野町文化財保蓮研究会設立
会長:飯田吉次郎、副会長:竹部三郎、花巻源一郎
・台場山調査
昭和48年(1973) 史跡標柱設置開始
・史跡調査
講演会(文化財保護について 講師:千代 肇氏)
聞き取リ調査開始(花巻源一郎氏)
昭和49年(1974) ・渡島文化財管理講習会参加
農臭民具など会員、町民より多数寄贈
・史跡標柱設置(箱館戦争跡)
文月神社俳句額調査
・町民作品展で郷土資料・象宝展実施、以後毎年
昭和50年(1975) ・福井県大野市長を越前大野藩戦死者墓へ案内
「郷土大野の誕生」編集
・史跡標柱設置(台場山)
文月神社俳句解読書作成
・大野町文化団体協議会へ加入
昭和51年(1976) ・聞き取り調査(ニツ森酉蔵氏)
・焔硝倉、散兵壕調査
・史跡標柱設置
昭和52年(1977) 史跡説明板設置開始(意冨比神杜の戦い)
・史跡標柱設置(台場山登山口、毛無山道路入口、水田発祥之地碑入口、焔硝倉及び散兵壕の跡、大野川幹線頭首工)
昭和53年(1978) ・文化財目録作成
町教委へ文化財保護条例制定の要望書提出
・史跡標柱設置(台場山登山口、佐藤安之助、大堰、木地挽山)
・史跡説明板設置(江差山道通行の難所と二股口の戦い跡)
昭和54年(1979) ・台場山新政府軍墓地調査
・市渡稲荷神杜調査
箱館戦争戦没者(110周年)・清水三四郎追悼を行う、以後毎年
・聞き取り調査(中村長和氏、ニツ森酉蔵氏)
・史跡説明板設置(箱館戦争 と意冨比神杜、片岡政治と品川弥二郎)
・会長、叙勲を受ける
昭和55年(1980) ・総会(規約一部改正、事務局長:松代清)
・鉛山墓石、天狗岳調査
・教育広報「大野」に投稿(S58年まで)
文化祭(上田仁展)中央公民館
文月神社俳句模写額作成
郷土史セミナー(清水三四郎碑とその考察 講師:中川諭氏)
・郷土の史跡地図作製
昭和56年(1981) ・総会(会長;竹部三郎、副会長;木下寿実夫、規約一部改正)
清水三四郎遭難100周年追悼
・郷土史セミナー(福井県武生市古文書 講師:申川諭氏)
文化祭「郷土資料展」を郷土資料室で開く(以後毎年)
・毛無山道調査
・会長:竹部三郎氏逝去
町教委へ説明板の夫帽増設を提起
「故郷のしおり」編集
昭和57年(1982) ぷんぽけん設立10周隼
・総会(会長:木下寿実夫、副会長:中村長和)
・郷土史セミナー(史跡案内 講師:坂爪孝寿氏)
・聞き取り調査(ニツ森酉蔵氏、鈴木欽太郎氏)
・「向野の狐のこん吉より」発行 鈴木欽太郎氏
・方言集作製
・熊の行動調査
会報「おおの」発行開始
昭和58年(1983) ・郷土史セミナー(スライド 「大野の史跡」)
・大石の沼、切り掛けのおんこ調査
史跡説明板設置協カ作業及び周辺草刈リ開始(以降毎年)
複製写真作製開始(以降継続)
・文化祭(熊の行動、複製写真)
昭和59年(1984) 「三角測量標石」の文化財指定を提起
・郷土史セミナー大郷寺「積み穀の話し」 講師:沢村孟氏)
・録音テープ保存開始
・文化祭(江差山道石版画、養蚕場)
・元会長・飯田吉次郎氏逝去
昭和60年(1985) ・郷土史セミナー(白鳥家と大野の関わり 講師:松代 清氏)
・NHKテレビ放映準備のため台場山へ案内
・土方歳三生誕150年関連事業に協力
・史跡標柱設置
・文化祭(衣服、江差山道石版画展)
昭和61年(1986) ・厚沢部町郷土資料館視察
・郷土史セミナー(道立農業試験場と大野の歴史 講師:小林喜久夫氏)
・郷土史年表作製
・郷土スライド作製
・文化祭(複製写真展)
昭和62年(1987) ・総会(副会長小林喜久夫)
「郷土の調査資料」1号発行
・郷土史セミナー(江差山道歴史散歩 講師:花巻源一郎氏)
・聞き取り調査(高田耕一氏)
・文化祭(意冨比神杜、大野旧住所字名)
・元副会長:申村長和氏逝去
昭和63年(1988) ・総会(規約一部改正、副会長が事務局長を兼務)
・郷土史セミナー(ふるさとの生い立ち 講師:木下寿実夫氏)
・文化祭(農耕、そり運鍛の絵、箱館戦争関係)
平成元年(1989) 見学会(熊石町、厚沢部町両資料館)以降継続
・江差山道調査
箱館戦争戦没120周隼追悼
・郷土史セミナー(映画「稔の大地に」)
・文化祭(複製写真、大野村・市渡村絵図)
平成2年(1990) 大函電鉄跡調査
・郷土史セミナー(大函電鉄 講師:木下寿実夫氏)
・見学会(江差開陽丸、上ノ国町資料館)
・郷土資料展(大函電鉄資料、複製写真)
・前事務局長・松代清氏逝去
平成3年(1991) 清水三四郎遭難110周年追悼
・郷土史セミナー(水田発祥の地、三角測量について 講師:高田茂氏)
・見学会(知内町資料館、上磯町男爵資料館、もめんや節友館、上磯八幡宮)
町教委へ郷土資料館建設等要望書提出
・文化祭(木村文助関係資料、複製写真展)
平成4年(1992) ぶんぽけん設立20周年記念事業
   思い出」の座談会開催
   講潰会「大野町の歴史と文化財」永田富智氏(以後「文化講演会」として継続)
   記念誌「文保研のあゆみ」発行
   記念ビデオ作製(ビデオ愛好会)
・総会(副会長・花巻源一郎)
・「郷土の調査資料」2号発行
・中山史跡へ七飯・上磯郷土史関係者調査案内
・箱館戦争戦没者・清水三四郎遭難追悼会
・見学会(八雲町郷土資料館、長万部町郷土資料館、植木記念館ほか)
・文化祭(複製写真展・縄なえ機縄づくり実演(資料室)、光明寺掛軸展(体育館)
平成5年(1993) 三町交流会(大野、七飯、上磯)、宇野均氏提言
・郷土史セミナー(文月神杜 講師:三上敏一氏)
・無縁墓地周辺草刈り作業、役場環境課と提携
・桧沢の滝調査及び命名
桧沢の滝・台場山トレッキング実施(実行委)
本町商店衛夜店で郷土資料展(写真)
・見学会(函館市郷土資料館、文学館、旧函館区公会堂、北方民族資料館、護国神杜)
・文化祭(広報「おおの」400号足跡展、カール・レイモン展)
平成6年(1994) ・ロードマップ作製協力
・「郷土の調査資料」3号発行
文化講演会(北海道三角測量の意義について 講師:番匠勲氏)
・「郷土大野の誕生」改訂版作成作業開始
・郷土史セミナー(ビデオ「箱館戦争と大野」)
・夜店(写真・ビデオ公開)
・町づくり懇談会参加
・見学会(函館市カール・レイモンエ場、五稜郭タワー、博物館五稜郭分館)
・文化祭(写真展・せんべい焼き実演(資料室)、町内仏像展(体育館)
平成7年(1995) 文化講演会(「文化遺産の保存と町づくり運動」 講師:富岡由夫氏)
「郷土大野の誕生」改訂版編集(町教委発行)
・「郷土の調査資料」4号発行
・郷土史セミナー(「郷土大野の誕生」改訂版を編集して 講師:小林喜久夫氏)
・夜店(神谷如意スケッチ展、せんべい焼き実演)
・見学会(戸井町郷土資料館、椴法華村灯台ファミリー博物館)
・刃物・農鍛冶展(郷土資料室)
元村長・神谷如意スケッチ展(中央公民館)
戦後・被爆50周年平和展(公民館ロビー)
・文化祭・漫画家小山内龍作品展
・飯田吉次郎文書作成
・町総合開発計画策定審議会参加
平成8年(1996) 文化講演会(「渡り鳥の渡りのなぞを追う」 講師:相馬正樹氏)
・郷土史セミナー(「明治の新聞に登場した江差山道」 講師:石塚和夫氏)
なつかしの大野写真展(公民館、夜店、温泉)
・青森三内丸山縄文遺跡見学
・郷土資料文書作成(竹部文書)
・桧沢の滝・台場山トレッキング実施(実行委)
・見学会(南茅部縄文遺跡、鹿部稚魚養殖場)
・文化祭(幻の大函電鉄)
・郷土史学習会(市渡神社について学習)
平成9年(1997) 文化講潰会(「赤い鳥」と生活つづり方文集「村の子供」講師:荒木恵吾氏)
・煙硝庫調査(煙硝倉の沢)
「綴り方・木村文助」展
木村文助の業績研究と綴り方保存(継続)
古文書に親しむ会発足(講師:小林喜久夫氏)
・総会(副会長:小林喜久夫、事務局長:石橋達哉)
・郷土史セミナー(清水三四郎 講師:館和夫氏)
・「郷土の調査資料」5号発行
・夜店(なつかしの写真展、煎餅焼き)
設立25周年記念事業(記念誌発行)
・見学会(福島町横綱記念館、上磯清川陣屋跡)
史跡看板設置(資材寄付:田山銀太郎氏)
史跡・文化財めぐり(三角測量、ぎおんぱやし)
・文化祭(「綴り方・木村文助」展)
平成10年(1998) 文化請演会(絵本作家・小山内龍 講師:近江幸雄氏)
・文化講演会(父・小山内龍を語る…沢田洋太郎氏)
新年学習会(広報連載・散歩道…八木橋直弘氏)
・第20回箱館戦争戦死者追悼会
・郷土史セミナー(なつかしの写真 講師:星野勲氏)
・夜店(なつかしの写真展、煎餅焼き)
・郷土史かるた読み句展
・文化祭(かるた読み句展、藍染め体験会)
・見学会(江差旧檜山爾志郡役所・厚沢部町郷土資料館)
・史跡・文化財めぐり(市渡)
・例会(以後毎月開催)